Column コラム

アマルガムは体に良くない?

アマルガムというものを聞いたことありますか?

アマルガムは過去に使われていた歯科材料で、アマルガムの主成分は水銀、銀、錫、銅などで、水銀が全体の約50%を占めています。水銀は1950年代に熊本県水俣湾周辺の化学工場などから海や河川に排出された有機水銀により汚染された海産物を、住民が長期にわたり食べたことで健康被害を受けたことから水銀の環境や人体への有毒性が注目されました。(環境問題はのちに改善され、1997年に水俣湾は安全宣言が出され、漁が再開されました)

水銀にはいくつかの化学形態がありますが、アマルガムに含まれるのは「無機水銀」です。無機水銀は、メチル水銀のように生物に対して高い毒性を持つ有機水銀とは異なりますが、それでも高濃度では健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に長期間にわたり多量の水銀蒸気にさらされると、神経系や腎臓に影響を与える可能性があります。

現在アマルガムに代わる優れた歯科材料がたくさんあるため、アマルガムの廃絶に取り組まれており、今は販売されていませんが、過去に治療を受けたアマルガムが口に入っている人はたくさんいます。

すでに口の中に入っているアマルガムは安定な状態なので、人体には悪影響はないとされています。異常のないアマルガムはかえって除去すべきでないという方針が平成25年日本歯科医師会から出されています。

しかしながらすでにむし歯を併発してしまったアマルガムもあることから、除去が必要になることがあります。

その際は、除去したアマルガムを患者さんが飲み込まないようにラバーダムを設置してから行うこともあります。除去した後は、コンポジットレジンかセラミックで修復することが一般的です。

まとめ

アマルガムの詰め物を除去・交換する際には、適切な防護策を取ることが重要です。除去の際に水銀蒸気や細かい粒子が発生する可能性があるため、特別な吸引装置を使用したり、患者と医療スタッフの防護が必要です。

健康への影響に関する懸念がある場合は、専門の歯科医師に相談し、個別の状況に応じた最良の治療方法を選択することが大切です。

トワデンタルクリニック人形町

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