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歯ぎしり用マウスピース、硬いのと柔らかいの、どっちがいいの?

マウスピース製作

こんにちは。トワデンタルクリニック人形町の院長、戸川です。

患者さんから「歯ぎしり用のマウスピースって、硬いのと柔らかいのがあるって聞いたんですけど、どっちがいいんですか?」というご質問をよくいただきます。

実は、この質問には「これが絶対正解!」という答えはないんです。でも、それぞれの特徴を知っていただければ、ご自分に合ったものを選びやすくなります。今日は、できるだけわかりやすく解説していきますね。

まず知ってほしい、歯ぎしりの怖さ

マウスピースの話の前に、少しだけ歯ぎしりのお話をさせてください。

「歯ぎしりくらい、大したことないでしょ?」と思っていませんか?実は、歯ぎしりって想像以上に歯や顎に負担をかけているんです。

普段ご飯を食べるときの噛む力は、だいたい10〜20kgくらい。でも、寝ているときの歯ぎしりでは、なんと60〜100kgもの力がかかることもあるんです。人によっては自分の体重以上の力で噛みしめていることも!

これだけの力が毎晩かかっていたら...

  • 歯がすり減って平らになってしまう
  • 歯が割れてしまうこともある
  • 詰め物や被せ物が取れやすくなる
  • 顎が痛くなったり、口が開けにくくなったりする(顎関節症)
  • 冷たいものがしみるようになる

こんなトラブルが起きてしまいます。

だからこそ、マウスピース(ナイトガード)で歯を守ることが大切なんですね。

硬いマウスピースってどんなもの?

硬いマウスピース(ハードタイプ)は、プラスチックみたいな素材でできています。歯科医院で作るのは、ほとんどがこのタイプです。

硬いマウスピースのいいところ

長持ちする これが一番のメリットかもしれません。大切に使えば、2〜3年、場合によっては5年くらい使える方もいらっしゃいます。柔らかいタイプだと数ヶ月で交換になることが多いので、長い目で見るとお財布にも優しいんです。

薄く作れる 薄く作れるので、お口の中での違和感が少ないです。慣れれば、つけているのを忘れてしまうくらい。

調整がしやすい 歯医者さんで細かく調整できるので、噛み合わせをぴったり合わせることができます。これ、実はとっても大事なポイントなんです。

清潔に保ちやすい 表面がツルツルしているので、汚れが付きにくく、お手入れも簡単です。

歯ぎしり自体を減らす効果も 硬い表面なので、歯ぎしりしようとすると「カチカチ」という感触があります。これが脳に「今歯ぎしりしてるよ」という信号を送って、歯ぎしり自体を抑える効果もあるんです。

硬いマウスピースのちょっと困るところ

最初は違和感がある やっぱり硬いものをお口に入れるので、最初の1〜2週間は「なんか変な感じ...」と思うかもしれません。でも、多くの方は1ヶ月もすれば慣れてきますよ。

作るのに時間がかかる 精密に作るので、完成まで1週間くらいかかることが多いです。

柔らかいマウスピースってどんなもの?

柔らかいマウスピース(ソフトタイプ)は、シリコンゴムみたいな、ぐにゃっと曲がる素材でできています。

柔らかいマウスピースのいいところ

つけ心地がいい これが最大のメリット!柔らかいので、初めての方でも違和感が少なく、「これなら続けられそう」と思える方が多いです。

クッション性がある ふわっとした感じなので、歯や顎への衝撃を和らげてくれます。顎が痛い方には特に良いかもしれません。

比較的早く作れる 硬いタイプよりシンプルな工程で作れるので、早ければ数日で完成します。

柔らかいマウスピースのちょっと困るところ

すぐダメになる これが一番のデメリットですね。歯ぎしりの強さにもよりますが、3ヶ月〜1年くらいで穴が開いたり、破れたりして交換が必要になります。

厚みがある 柔らかい分、厚く作る必要があるので、お口の中がいっぱいになる感じがすることも。人によっては話しにくいと感じるかもしれません。

汚れやすい 素材の性質上、着色したり、においが付きやすかったりします。

噛みたくなっちゃう これ、意外と盲点なんですが、柔らかいと噛み心地が良くて、無意識に「ムニムニ」噛んでしまう方がいるんです。そうすると、かえって歯ぎしり・食いしばりを促してしまうことも...。

じゃあ、私はどっちを選べばいいの?

ここが一番気になるところですよね。症状や状況別にお話ししていきます。

硬いタイプがおすすめな方

歯ぎしりがかなり強い方 朝起きたときに顎が疲れている、家族に「すごい音がする」と言われる、歯がすり減ってきているという方は、硬いタイプがいいでしょう。柔らかいタイプだと、すぐに穴が開いちゃいます。

以前にマウスピースを使ったことがある方 もう慣れていらっしゃるので、効果の高い硬いタイプをおすすめします。

長く使いたい方 「何度も作り直すのは面倒」「できるだけ長持ちするものがいい」という方には、絶対に硬いタイプですね。

詰め物や被せ物が多い方 治療した歯をしっかり守るためには、耐久性の高い硬いタイプが安心です。

柔らかいタイプがおすすめな方

初めてマウスピースを使う方 「続けられるか心配...」という方は、まず柔らかいタイプから始めてみるのもいいでしょう。つけ心地がいいので、習慣化しやすいです。

顎が痛い方 顎関節症で痛みがある方は、クッション性のある柔らかいタイプの方が楽に感じることが多いです。

吐き気がしやすい方 異物感に敏感な方は、柔らかいタイプの方が我慢しやすいかもしれません。

とりあえず試してみたい方 「まずは様子を見たい」という場合は、柔らかいタイプで始めてみて、必要なら硬いタイプに変更するという方法もあります。

実は、両方使うという手もあるんです

「えっ、両方?」と思われたかもしれませんね。でも、これ、けっこう効果的な方法なんです。

ステップアップ作戦

最初の1〜3ヶ月:柔らかいタイプ まず柔らかいタイプで、毎晩マウスピースをつける習慣を身につけます。

その後:硬いタイプに移行 慣れてきたら、より効果の高い硬いタイプに切り替えます。

この方法だと、「最初は柔らかくて楽だったけど、今は硬いのでも全然平気」という方が多いんです。

症状に合わせて使い分け

  • 顎が痛いときは柔らかいタイプ
  • 痛みが落ち着いたら硬いタイプ

というように、状況に応じて使い分ける方法もあります。

絶対に歯医者さんで作ってほしい理由

「ドラッグストアにも売ってるし、それでいいかな?」と思っている方、ちょっと待ってください!

市販品の問題点

市販のマウスピースは、お湯で温めて自分で型を取るタイプが多いですよね。でも、これには大きな問題があります。

フィットしない 自分でやると、どうしても隙間ができたり、きつすぎたりして、ぴったり合いません。すぐ外れちゃうこともあります。

噛み合わせが合わない 噛み合わせって、実はすごく繊細。専門家が見ないと、かえって顎に負担をかけてしまうことも。

厚くて違和感が強い 市販品は厚みがあるので、「気持ち悪くて続けられない」という方が多いです。

歯医者さんで作るといいこと

ぴったりフィット 型取りから製作まで、あなたの歯に合わせて作るので、つけ心地が全然違います。

噛み合わせを調整 専門家が噛み合わせをチェックして調整するので、安心して使えます。

定期的にチェック 使っているうちに合わなくなってきたら、調整できます。また、歯ぎしりで歯が削れていないかもチェックできますよ。

相談できる 「ちょっと痛い」「違和感がある」という時に、すぐ相談できるのも安心ですよね。

どっちを選ぶか、最終的には...

結局のところ、「絶対にこっち!」という答えはありません。大切なのは、こんなポイントです。

あなたの症状の程度

歯ぎしりの強さ、歯の状態、顎の痛みの有無...これらを総合的に見て、歯医者さんが「あなたに合っているのはこっちですよ」と提案してくれます。

続けられるかどうか

どんなに効果的なマウスピースでも、使わなければ意味がありません。「これなら毎晩つけられそう」と思えるものを選ぶことが一番大事です。

生活スタイル

「寝るときだけでいい」のか、「日中も使いたい」のかによっても変わってきます。

予算

初期費用だけでなく、どのくらいの期間使えるかも考えて選びましょう。

使い方とお手入れのコツ

せっかく作ったマウスピース、正しく使って長持ちさせましょう。

使い方

  • 寝る前につける(歯磨きしてから!)
  • 朝起きたら外す
  • 痛かったり違和感が強かったりしたら、我慢せずに歯医者さんへ
  • 3〜6ヶ月に一度は調整に行く

毎日のお手入れ

使った後

  1. 水でよく洗う
  2. 歯ブラシと中性洗剤(食器用洗剤でOK)で優しく磨く
  3. しっかり乾かす

週に1回くらい

  • マウスピース用の洗浄剤で除菌

やっちゃダメなこと

  • 熱いお湯で洗う(変形します!)
  • 乾燥したまま放置(ケースに入れましょう)
  • ティッシュに包んで放置(ペットに噛まれたり、間違って捨てたりしがち)

私からのアドバイス

長年、たくさんの患者さんを診てきた経験から言うと、こんな感じでしょうか。

初めての方 まず柔らかいタイプから始めて、慣れてきたら硬いタイプに変える。これが一番続けやすいと思います。

歯ぎしりが強い方 最初から硬いタイプをおすすめします。1〜2週間我慢して慣れれば、その後はずっと快適に使えます。

迷っている方 まずは歯医者さんに相談してください。お口の中を見せていただければ、「この状態なら、こっちがいいですよ」とアドバイスできます。

最後に

歯ぎしり用のマウスピース、硬いのも柔らかいのも、それぞれに良いところがあります。

大切なのは、

  • 自分の症状に合っているか
  • 続けられるか
  • きちんと効果があるか

この3つです。

「どっちがいいのかな?」と悩んでいる方は、ぜひ一度、歯医者さんに相談してみてください。実際にお口の中を見せていただいて、お話を聞けば、「あなたにはこっちがおすすめです」というアドバイスができます。

トワデンタルクリニック人形町でも、患者さん一人ひとりに合わせたマウスピースをご提案しています。「歯ぎしりが気になる」「朝起きると顎が痛い」「家族に歯ぎしりを指摘された」という方は、お気軽にご相談くださいね。

大切な歯を守るために、一緒に最適な方法を見つけましょう!


ご予約・お問い合わせは、トワデンタルクリニック人形町まで。 皆さまのご来院をお待ちしています。