歯列接触癖(TCH)とは
こんにちは。人形町の歯科のトワデンタルクリニック人形町です。
今回はTCHのことについてお話しします。
TCHとは
TCHとは聞きなれない方も多いかと思います。
TCHとは、「Tooth Contact Habit(トゥース コンタクト ハビット)」の略で、無意識のうちに上下の歯を接触させる癖のことを指します。TCHは、特に以下のような問題を引き起こすことがあります。
- 歯の摩耗:
TCHにより、歯が過度に擦り減ることがあります。 - 顎関節症:
顎の筋肉や関節に過度な負荷がかかり、痛みや違和感が生じることがあります。 - 歯の痛みや歯周病の悪化:
TCHが持続すると、歯や歯周組織にストレスがかかり、痛みや歯周病の悪化を引き起こすことがあります。 - クラウンやブリッジなどの補綴物の破損:
TCHにより、歯の補綴物が破損するリスクが高まります。
通常、口を閉じている時、歯と歯は2~3mmの隙間が空いているのが良いとされています。これを安静空隙と呼び、顎や口腔内周囲の筋肉が非常にリラックスしている状態です。
しかしながら、無自覚のうちに歯と歯を接触させ続けてしまう人が現代とても増えてきました。歯と歯を接触させ続けると、歯が疲労するばかりでなく、顎関節のすきまも圧迫されてしまうので、筋痛などが生じてしまう原因になります。顎関節症と診断された患者の実に6割もの人がこのTCHをしてしまっていると言われています。
TCHの特徴は、歯ぎしりやくいしばりとは異なり、自覚しづらいという特徴があります。それゆえ、歯科医院に言ってはじめてこういった指摘を受ける方がほとんどです。
近年このTCHが増えている要因として、スマートフォンやパソコンが周りに増えてしまったことで前傾姿勢の状態になる時間が増えて、自然と顎が閉じる動きに慣れてしまっているからだとしています。
また、ストレスもひとつの要因で交感神経優位になると顎をかみしめやすくなると言われています。
TCHを回避するには
まずは自分にTCHがあるということを自覚することです。
歯と歯を接触させている状態は悪いことだと自覚すること。次に、接触させている時間を減らすためにTCHを思い出す時間を増やすこと、例としてはよく見るところ(トイレの壁やパソコンのデスクなど)に付箋などを貼っておいて、忘れないようにすることです。
しかし何度も見ているうちに貼っていることを忘れてしまって意識しなくなってしまうので、たまに付箋の色を変えたり書き直すこともポイントです。
ぜひ試してみてください。
自分はTCHかもしれない、歯や痛みなどの影響を確認したいときはお気軽にトワデンタルクリニック人形町で診断してみてください。