歯茎の中に手のひらサイズの炎症?歯周病とCRPの関係について
こんにちは、人形町の歯医者のトワデンタルクリニック人形町です。今回は歯周病と全身の関係についてCRPという指標をキーワードにいかに歯周病が脅威であるかということをお伝えできればと思います。
CRP(C-reactive protein、C反応性タンパク質)と歯周病には密接な関係があります。歯周病は歯を支える組織に炎症が起こる病気で、進行すると歯を失うだけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼすことが知られています。CRPは、体内の炎症を反映する指標であり、歯周病による炎症が全身に広がることが、CRP値の上昇に関連しています。
歯周病とCRPの関係
1.歯周病による全身への影響
歯周病は局所的な歯肉や歯周組織の炎症にとどまらず、慢性的な炎症が持続することで、炎症性物質が血流に乗って全身に広がることがわかっています。これにより、体全体で炎症反応が起こり、CRP値が上昇することがあります。CRPの上昇は、歯周病が全身の炎症状態に寄与していることを示しています。歯周炎になっている面積を広げると手のひらサイズになることもあります。いかにお口の中に広い面積の隙間があるかということを示しています。
2.全身疾患との関連
歯周病による慢性的な炎症が、心血管疾患や糖尿病などの全身疾患に影響を与える可能性があることが報告されています。歯周病患者では、特に心血管疾患や動脈硬化との関連が注目されており、これにCRPが関与している可能性があります。
- 心血管疾患:歯周病がある患者は、心筋梗塞や脳卒中のリスクが高くなることがあり、その一因としてCRPが関与していると考えられています。歯周病により体内で慢性的な炎症が持続すると、動脈硬化が進行しやすくなり、心血管疾患のリスクが高まる可能性があります。
- 糖尿病:糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、また歯周病が進行すると血糖コントロールが悪化することが知られています。炎症が全身に広がることでCRPが上昇し、糖尿病の症状を悪化させる可能性があります。
3.歯周病治療によるCRPの
低下
歯周病の治療、特に歯周ポケットのクリーニングや歯石の除去などの治療を行うと、炎症が軽減されるため、CRPのレベルが低下することが確認されています。これにより、全身の炎症レベルが下がり、心血管疾患やその他の全身疾患のリスクも減少する可能性があります。
4.早期診断と予防の重要性
歯周病は初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことがあります。CRP値の上昇は、歯周病の進行や全身的な炎症のサインとして重要な役割を果たすため、定期的な歯科検診や早期治療が全身の健康にも寄与します。
歯周病と心血管疾患の関係
歯周病と心血管疾患の関連は特に注目されており、歯周病によって引き起こされた慢性的な炎症が、動脈硬化や心臓発作、脳卒中のリスクを高める可能性があります。CRP値が高いことは、これらの心血管疾患のリスクを示す指標の一つとして用いられています。具体的には、歯周病によって血中に放出された炎症性サイトカインや細菌が、血管内で炎症を引き起こし、動脈硬化の進行を促進する可能性が指摘されています。
まとめ
- CRPは歯周病の炎症状態を反映
歯周病による局所的な炎症が全身に広がり、CRP値が上昇することがあります。特に進行した歯周病では、全身的な炎症の一部としてCRPが高まることが確認されています。 - 全身疾患との関わり
歯周病は心血管疾患や糖尿病など全身の病気に影響を与え、そのリスクを高める可能性があります。CRP値の上昇は、これらの疾患リスクの指標として使われることがあります。 - 治療による炎症の軽減
歯周病の治療を行うことで、CRPの値を低下させ、全身の炎症状態を改善することができます。したがって、歯周病の早期治療や予防は、全身の健康にとっても重要です。
歯周病の管理は、歯の健康だけでなく、全身の炎症を抑え、心血管疾患や糖尿病のリスクを低減するためにも重要です。定期的な歯科検診や適切な歯周病治療を受けることで、CRPレベルをコントロールし、健康を維持することができます。
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