ワーファリンと何が違うの?新しい抗凝固剤DOACについて解説!
血液をサラサラにするお薬としてワーファリン(ワルファリン)を飲んでいる方は多いですが、最近ではDOAC(Direct Oral Anticoagulants:直接経口抗凝固薬)という新しいタイプのお薬も選ばれるようになっています。
「DOACって何?」
「ワーファリンとどう違うの?」
「歯医者での治療は大丈夫?」
そんな疑問をお持ちの方に向けて、DOACの特徴や注意点について分かりやすく解説します!
DOACってどんなお薬?
DOACは、血液の固まりを防ぐお薬です。従来のワーファリンと比べて、以下のようなメリットがあります。
DOACのメリット
用量調整が不要
ワーファリンは定期的に血液検査(PT-INR測定)を行いながら、薬の量を調整する必要がありますが、DOACは標準的な用量で服用できるので、基本的に検査は不要です。
食事の制限がない
ワーファリンはビタミンKを多く含む食品(納豆、ほうれん草など)の影響を受けやすいため、食事制限が必要でした。DOACは食事の影響をほとんど受けないので、食事の心配をする必要がありません。
他のお薬との相互作用が
少ない
ワーファリンは他の薬との相互作用が多いですが、DOACは比較的少なく、飲み合わせのリスクが低いです。
効果が早く、半減期が短い
ワーファリンは効果が現れるまで数日かかりますが、DOACは服用後すぐに効果が出ます。さらに、半減期が短いため、体内から早く排出されます。
主なDOACの種類
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リバーロキサバン(商品名:イグザレルト)
血液凝固カスケードのXa因子を阻害。1日1回または2回服用します。 -
アピキサバン(商品名:エリキュース)
同じくXa因子阻害薬で、1日2回服用。腎機能が低下している方にも比較的安全です。 -
エドキサバン(商品名:リクシアナ)
1日1回服用で、体重60kg以下の場合は用量の調整が必要です。 -
ダビガトラン(商品名:プラザキサ)
トロンビン(IIa因子)を阻害するタイプ。1日2回服用します。
※唯一、中和薬(プラザバインド)があり、万が一の時には効果をすぐに抑えられます。
DOACの注意点
腎機能に注意が必要
DOACは腎臓から排泄されるため、腎機能が低下している場合は血中濃度が上昇しやすく、出血リスクが高まる可能性があります。
中和薬が限られている
ワーファリンはビタミンKで効果を中和できますが、DOACには中和薬が限られています。特にダビガトラン(プラザキサ)以外のDOACは、緊急時の対応に注意が必要です。
出血リスクはゼロではない
DOACはワーファリンより出血リスクが低いと言われていますが、消化管出血や脳出血のリスクが完全になくなるわけではありません。
歯科治療時の注意点は?
「DOACを飲んでいるけど、歯の治療や抜歯は大丈夫?」
DOACを服用している患者さんでも、通常の抜歯や歯周治療であればお薬を中止せずに治療を受けることができます。ただし、以下の点には注意が必要です。
出血リスクの確認
治療前にお薬の種類や服用状況をしっかり確認します。
止血処置を徹底
抜歯後にはガーゼでしっかり圧迫止血を行い、必要に応じて縫合や止血剤の使用を行います。
大掛かりな手術や出血リスクが高い治療の場合は、主治医と相談して一時的に薬を中止する必要があることもあります。
トワデンタルクリニック人形町では
トワデンタルクリニック人形町では、DOACを服用中の患者さんにも安心して歯科治療を受けていただけるよう、医科の主治医と連携しながら最適な治療を提供しています。
「どんな治療ができるの?」
「抜歯しても大丈夫?」
など、不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください!
まとめ
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DOACはワーファリンよりも管理が簡単で、食事制限や血液検査の必要がほとんどありません。
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歯科治療時には通常の処置であれば中断せずに治療できますが、大きな手術時には主治医との相談が必要です。
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トワデンタルクリニック人形町では、DOAC服用中の患者さんにも安全な歯科治療を提供しています。
気になることがあれば、遠慮なくご相談くださいね!😊